「ハトピー」

2006年10月7日、前日の強風で倒れた木から次男によって救出された。
キジバトのヒナ。
もう1羽いた兄弟はすでに冷たくなり、木の枝に引っかかっていたという。
出先に電話をもらい急いで帰ると手の中に納まってしまう大きさのヒナが待っていた。
次男のハンカチに包まれたそれはとても生き延びられるようには見えなかった。
くちばしがなければ鳥だということさえ疑うような代物だったのだから。
とても親元に帰れるとは思えない。
巣も壊れ、親は高い電線の上。
到底飛べるはずもない黄色い産毛の塊。
けれど、子供たちは期待に満ちた目で私を見つめる。
「え〜い、仕方ない。ちょっとホームセンターに行ってくるから。
その子を踏まないようにちゃんと見ててね。」と言いおいて
私はホームセンターへと急いだ。
鳥コーナーのお兄さんを捕まえて事情を話しいろいろ教えてもらうも、
ハトのヒナはピジョンミルクという親が出す特殊な物を餌としているので、
育てられる確率は低いと言われてしまった。
それでも、子供たちの期待を裏切るわけには行かない。
すり餌3分を一袋、ヒナ用のスポイト1個を購入して帰った。

すり餌をぬるま湯で溶きミルク状にする。
スポイトに入れて与えようとするが口を開いてくれない。
無理やりこじ開けて少しだけ流し込んでみる。
「そのう」が膨らむまで・・・どこだろう「そのう」って。
ともかくお菓子の空き箱に新聞紙をひいてそこに入れてみる。
インコで使ったペット用ヒーターが久しぶりに活躍。

飼っているインコの名前がピーちゃんなのでこの子はハトピーと命名された。
そんな1日からあの子と過ごした日々が始まった。

2日目は写真を撮る余裕もなく1時間後との餌やりに追われる。
合間にインターネットで調べてみるがなかなかキジバトの飼育法など
見つからない。
どうやらハトは口をあけて餌をもらうのではなく、
親の口に首を突っ込んで餌をもらうらしい。
どうやって与えればうまくいくのだろう

10月9日、餌やりのコツも少しずつつかめてきた。
ピーピーと餌を要求する様は本当にかわいらしい。
日に日に羽が伸びていく。

10月10日、箱に近寄ると餌を要求してピーピーとなく。かわいい。

10月12日、ここが「そのう」だったのか・・・。

10月13日、少しず大きくなっているのがわかる。
手のひらがほんわり温かい。

10月14日、いろいろなものに興味を示すようになってる。
餌も少しずつ硬めにして。

まだ尾羽はこんなにちょっぴり。

お日様が当たると羽を伸ばして日に当てていた。

10月15日、餌はもうこんなに硬め。粒も入れ始めた。
こんな風にスプーンからは食べてくれなかったけれど

外を見せなくては・・・。

10月16日、足の付け根辺りの羽はふわふわ。
まだひな鳥の雰囲気が残る。

翼がしっかりしてきて時々羽ばたくようになった。まだ飛ぶことはしない。
庭に出てみたが慣れないためか少し怖そう。

顔の羽も生えてきてとてもかわいい顔になってきた。

10月17日、庭に出るのが2回目なのでだいぶ余裕が出てきた。

10月18日、少し離れた木の下で毛づくろいする余裕も。

マキの木の枝でおとなしくしている。木の上はやはり
落ち着くのかもしれない。

庭の探検も始めた。

うちに来てから12日目、あの子は私が届かないような木の
上まで上がれるようになった。
生まれてからまだ20日もたったかたたないかというのに。
それこそ日に日に見た目の成長だけでなく、できることも
多くなっていく。
うれしい半面、日に日寂しい気持ちが募ってくる。
巣立っていく日も遠くはないのだろうと。
巣立つまでに私にできることを可能な限りでしてあげたい。

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